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御伽アンダンテ【HQ】【裏】

第5章 論理上異性交遊


朝、迎えに行ってから通学路を歩いていると、昨日話をしていた天童に会った。
「付き合った」
「え、何の話?あ!昨日の!」
なんとなく、報告をしなくてはいけない気がして、ついなんの説明もなく言った。
「……あそ、おめでとー」
散々人にあれこれ聞いておいて、素っ気なくそう言われる。
相変わらず何を考えているかわからない。
「…な、なんで、言ったの…?」
「気に掛けてくれていた、はずなんだ」
「そ、そう……」
は小さくそう言うと、改めて俺の顔を見てから、
「改めて、そう言うと、恥ずかしいね……」
と呟いた。
風が吹いたら、あっという間に拐われそうな小さな声だ。
言った本人も、風船みたいに風でいなくなりそうだった。
だから、手を繋いで校門をくぐることにした。

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