第2章 生贄の乙女#
彼女が崩壊したのを見計らい、亀頭で子宮口をぶち抜く。
全身の毛を逆立てて子宮の中に直接子種を注ぎ込み、神聖な場所を白く汚した。
にゅるり…正真正銘、役目を終えて縮んだ陰茎を膣から抜く。
入りきらなかった白濁は外に流れ、床に粘着質な液溜りを作った。
「ああ…待ち切れないな…」
意識が朦朧としている沙里の腹が、やがて山のように膨れ上がる。
その姿はまるで、臨月の妊婦だ。
レイは彼女の腹を愛おしそうに見つめ、期待を込めた目で今か今かと何かを待つ。
最初に飲ませたあの液体の効果は、体を感じやすくさせるだけではなかった。
その正体は、人間の生態を崩す薬。
受精から出産まではたったの一分。
その一分すらも待ち遠しいと、狼男は年甲斐もなく焦った。
「ん゛、あ、あああ――――ッ」
そして遂に、誕生の瞬間がやって来た。
沙里の腹が弾み、うねる。
子宮口がぱっくりと開き、小さな狼の鼻先が現れる。
生まれる際の陣痛は一切ない。
その代わり、狼男の赤ちゃんが性感帯を擦って出て行くため、最後の快楽が沙里を待ち受けていた。
「あ…ぁ…んァ……」
挿入されている時よりも若干弱めだが、完全に壊れた彼女にとっては鮮烈な刺激だ。
イイ所を引っ掻かれ、押し上げられて…。
「ようやく…ああ…私の子だ…」
感極まったレイは、両手を蜜口の下にセットする。
産道を広げて出てきた赤ちゃんをその手で受け止め、人間の赤子と同じサイズの幼い我が子をそっと撫でた。