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鳥籠【R18】

第3章 #03


 お昼になって、八神と名前は公園のベンチに座っていた。
ここは閑静な住宅街にある静かな公園。
人はちらほらいる。
母、父、息子と三人の親子が通りかかる。
両手を繋いでもらっている。
八神はそんな親子を羨ましそうに眺めていた。名前は八神に声を掛ける。
「八神さん…?どうしたのボーっとして。」
「なんでもねェよ。」
「…?」
 名前は首をかしげた後、お弁当の風呂敷を広げる。
「今日のお昼は…気合入れて作りました。」
「うまそう!」
 唐揚げにたこさんウィンナーに耳なしサンドイッチ。レタスにトマト。
八神の好きなものばかりだった。
いつもコンビニ弁当かパンを食べている八神には豪華に見える。
名前の愛情の込められた弁当だ。
「そんじゃ早速…いただきまーす。」
 から揚げを一口で食べる。
「八神さん美味しいですか?」
 名前は八神の評価に喜び笑う。 
「けどなんか物足りないんだよな。」
「ならよかったです。けど…?」
 名前は首を傾げる。
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