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Pink*Flower Blossom♡番外編①

第2章 皆が悩むWhiteDay


〈 時環 月臣 side episode 〉







『はぁ.........』


月臣は自室で、凌のことを待ちながら
たまっている仕事を消化していた。


『......あいつ…
一体いつまでお返しを配っている気だ...?
もう結構な時間が経っているぞ...』


重要な書類に目を通しているのに、
どうも頭が思うように働かず
月臣はイライラと指で小刻みに机を叩く。


『.........はぁ...。
......バレンタインのお返し、か...』


呟くと、なぜかめるの顔が頭に浮かんで
月臣はぴくりと眉をしかめる。


『......なんであいつの顔が...。
ちっ...なんでご主人様がメイドなんぞに
お返しをしなきゃいけねーんだ...
はぁ...普通に考えて、おかしいだろ...。』


おかしい。おかしい...はずなのに...

(凌はあいつにホワイトデーを渡す、なんて言っていたな......。
しかも、貰ってもいないのに。
なら、義理だろうがなんだろうが、もらった俺がなにもしないというのはかなり......)


『あいつにマイナスな印象を植え付けーー』


つい、ぼそりと出てきた自分の言葉に、
月臣ははっとして口を噤む。


『......俺は一体、何を考えているんだ......』


はぁーっと、深いため息をついて
彼は頭を抱えながら、再び書類に向き直った。
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