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【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第4章 I am hot




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「くるみ、くるみ!」


校門を抜けた先の階段を駆け下りるくるみを轟が引き止めた。
くるみは呼びかけに反応して、少ししてからやっと振り返る



『轟くん…
そっか、今日…約束してたもんね』


「大丈夫か」



『あー…さっきの?
うん、割と平気


でも、邪魔っていわれちゃったよー
オメガって、そうだよねーってなんか納得しちゃった…』


くるみは、えへへ…と力なく笑うと、俯きながら歩き始めた。
轟もくるみに付いて歩くとなんとも言えない気持ちになる


「…無理するな」


くるみの背中を見つめながら静かにそう言うと、くるみは三歩先で立ち止まり、轟に振り返った。


『今日の、災害訓練…どうだった?
爆豪くんかっこよかったんだろうなー』


「……くるみ」



あんな扱いを受けても、くるみはまだ爆豪のことを諦めていないようで
結局その日も、轟は災害訓練の様子を詳しく聞かせてやった。





一通り話し終えたところで、轟は昼に感じた違和感を、くるみに零した。
オールマイトが個人的に緑谷出久を昼食に誘った件だ。


「その緑谷ってやつが気になってる」


『爆豪くんの、幼馴染…だっけ?
たしか…デク?くん?』


「あぁ、そいつだ」

轟は手元のコーヒーの缶を握り
それは簡単に、ベコっと音を立てて凹んだ。


「俺は体育祭で…必ずアイツに勝つ」

『でも、デクくんって体力テストで最下位だった人だよね?
轟くんの方が普通に強いんじゃないかなぁ…って思うんだけど…』

「俺も、客観的に見てそう思う」

だと言うのに、轟の顔は晴れやかではなく
まるで緑谷という男に、大きなコンプレックスを抱えているような含みのある表情をした。


『じゃあどうして?』


のぞき込むように聞いてくるくるみに、轟は少しだけ悩んで口を開いた。

「緑谷は、オールマイトの隠し子かなんかなんじゃねぇかって思ってる」




呟いた轟に、くるみは『へぁ?』と間抜けな声を出した。


「ありえねぇ…よな
でも、あいつとオールマイト…個性が似すぎてんだ…



無関係だとは思えねぇ」

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