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君とならキスだけで【TIGER&BUNNY】

第3章 Sweet Darlin’=Little Honey


絶頂の余韻に浸り、キースさんに跨がったままその厚い胸板に身体を預けていると

「フフ……
 ドロドロになってしまったね。
 私もイワンも。」

先に覚醒したキースさんが僕の顔中にキスをする。

その心地好さにすらまた昂ぶってしまいそうになっていると、突然僕の身体がフワリと浮き上がった。

「ウワッ……」

フワフワと空中を漂い、そして立ち上がったキースさんの腕の中にドサッと収まる。

これは所謂……お姫様抱っこ!

ううう……恥ずかしいけど、嬉しいでござるよ。

「さあ、共にシャワーを浴びよう。
 そう、一緒にだよ。
 身体がツライだろう?
 しかし私がイワンを大事に抱えて行くから心配は不要だ!」

ニコニコと笑いながら歩き出したキースさんに、僕はふとした疑問を問い掛けてみた。

「あの……」

「どうかしたのかい?」

「能力で僕を浮かせられるなら……
 わざわざ抱いて移動しなくても……」

そこでピタリと立ち止まったキースさんは、眉を顰めて大きく左右に首を振る。

「んー……それは出来ないよ、イワン。
 私はね、常に君に触れていたいのだから。
 君の熱も、重さも……
 何もかも全てが愛おしいからねッ!
 ……そんな私はダメかい?」


………………………!!
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