• テキストサイズ

君とならキスだけで【TIGER&BUNNY】

第8章 love's oracle ~dandelion~ Ⅱ


「はああー……
 ホント、何だったんだよ。」


結局ロイズから渡された書類はどーでもいいモンだった。

わざわざアポロンまで呼び付けなくたって、電話かメールで充分だったんじゃねーの?

来た道を戻りながら、俺の視線はチラリと1つのドアへ向けられた。

アイツら……居るのかな?

あのオフィスに……並んで座ってンのかな?

これまでの俺だったら何の気兼ねもせずにオフィスへズカズカと乗り込んで、あの2人を散々からかって……

下らねー話して、笑って……

バーナビーとオッサンに会いたい気持ちはあるけど、アイツらの顔を見たらきっと俺は聞いちまう。

『はどうしてる?』………って。

一瞬だけ足を止めて小さく息を吐いた俺は

「帰るか……」

と呟いてから、真っ直ぐにエレベーターホールへ向かった。


メインエントランスを抜けて、どっかで晩メシでも食ってくかーなんて考えてた俺の後ろから

「水くさいですね!」

聞き慣れた声が飛んで来る。

振り返ってみると、そこで俺を睨み付けていたのは予想通りのハンサムフェイス。
/ 461ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp