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*愛のある重なりを*〜テニプリ〜【裏】

第5章 会長の責任*跡部


景吾さんがいなくなり、一人きりになった生徒会室で私はボンヤリと考えていた。


景吾さんと付き合ったきっかけはこの生徒会室。

5ヶ月前、まだ生徒会役員に慣れていなかった私に景吾さんは厳しく、丁寧に教えてくれた。

そんな景吾さんに私は次第に好きになっていた。

でも、景吾さんはすっごく人気があるし、頼りない後輩の私なんか相手にしてくれるはずがない…。

そう思って半ば諦めて、生徒会役員を辞めてしまおうかと景吾さんに言ったとき、

跡部『あーん生徒会を辞めるだと?お前にそんな拒否権はねぇよ。…そんなに嫌ならずっと俺様の近くにいろ。俺様と付き合え。…お前にしか出来ねぇ仕事だ…勿論受けるよな?あーん?」

と…なんとも景吾さんらしい告白をされた。

でも、その時の私はそんな事考えずにただただ嬉しくて、景吾さんの胸で泣いていた。


もうすぐ付き合って5ヶ月に突入する。

そういえば…最近は景吾さんがよく私にキスをしてくれるようになった。

…いや、あの…すごく嬉しいけど…。

一回一回、唇が触れ合う度に恥ずかしくてつい素っ気ない態度をとってしまう。

景吾さんからいい加減慣れろってよく言われる…。

でも、最近まで憧れの存在だった景吾さんとキス出来るなんて…って思うと凄い幸せ。


つい、さっき頼まれた仕事の事も忘れ、私はボケ〜っと天井を見上げながらニヤニヤしていた…らしい。

跡部「おい…ニヤニヤしてなにやってんだ?あーん?」

声がした方を見ると…。出入り口の前には腕を組み、キリッとした眉毛がピクピク動いている景吾さんの姿が。

跡部「何を考えていたんだ…答えろ」

(ピンチピンチピンチピンチっっ!)

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