第6章 交錯
「こっち頼んだ。」
「んー。わかった。、じゃあ政宗、これ置いとくね。」
「おっ、ありがとな。」
二人で仲睦まじく
新婚生活のように台所で……
というわけでなく、、、
「早くしないと!!」
「わかってる、あとこれだけだ、」
「あっ、これは?!」
「えっ、お前やってなかったのか?!」
「ええ?!あたし?!」
「いや、もういい!やれ!」
「言われなくても!!」
戦場だ。
というのもまた信長様の一声からはじまる。
「鷹狩りにいく。偵察もかねてな。
ついでに花見もする。」
もう鷹狩りがついでなのか
偵察がついでなのか、花見がほんとについでなのか
わからない。
で、みんなそれぞれの用意をするんだけど、、、
あの宴以来、
台所担当を任せられることが多くなった。
そう、それはつまり政宗とペアで
やらなくてはならない。
はるが
私が対決の時にイキイキしていたと思ったらしく
信長様にこれまた食いぎみで
私を台所係りに推し、
政宗と一緒になるように進言した。
ほんとに、あの子は空気がよめるのかよめないのか
わからないけど。
純粋に心配してくれてるのがわかって
無下に断れなかった。
信長様もこれまたやはり一瞬考えたあと、
私に委ねるといってくれて。
幸いなことに台所には
はるの出入り禁止令が出されてるので
ラブラブな所をみることも少なく、
心が痛くなることが少なかった。
それに、、
やっぱり政宗といると嬉しかった。
自然と笑える自分がいた。
特に料理を作ってるときは、前の二人に
戻れた気がして。
最初の頃は嬉しくて泣きそうになった。
そんなことは決してないというのを
この前確信したのに。。。
いつまでもこの気持ちをひっぱったって
また罰が当たるから。。。
早く終わりにしないといけないんだけどーーー。
終わり方がわからない。
「おい、ひな、またボーッとしてるだろ。」
「!!失礼な!!手は動かしてます!」
しいたけの煮付けを作ってる鍋を少しあげて反論する。