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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第4章 消せない記憶。~宴~



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パチっ


「……ほぅ。なかなか強いな。」

碁石をおきながら信長様が
つぶやく。

そりゃ、(前の時に)信長様に散々相手
させられたんですもん。
普通の人よりはうまくなりますよ。
嫌でも。、。

「そうですか??でもよく相手していただく方が
 いらっしゃったので」

パチッ

「中々教え方がうまかったのだな。そやつは。」

パチッ

いや、特に教えてはもらいませんでしたけど??
三成君には教えてもらいましたけど。。。

「ふふふ、どうでしょう。でもお強かったです。」

パチっ

「一度手合わせ願いたいものだな。」

パチッ

「……そうですね。」

信長様ご自身なんですけどね。。。


パチッ

「私もまた手合わせしたいものです。」


にこっと笑って信長様に話しかける。

パチッ。

「……………貴様の負けだな。」


「ええ!!」


気づけば、黒の碁石がほぼ占めていて、
白の碁石をおく場所がなかった。

いつの間に。。。

なんだか自分みたいだった。

基盤は変わらないのに
気づけばどんどん
自分の居場所がなくて。

白の碁石はまだかろうじてあるけれど、
私はもうここにはなにもない。

「どうした。」

「あっ、いえすみません。。。」

「ふっ、そういえばどこを賭けるかいってなかったな。」

「あっ!!!えっ、じゃあこの勝負なかったことに。。。」

「どうせまた俺が勝つ、」

「…うっ。(言い返せない。)」

「まぁよい。今回は質問にしてやろう。」

「はっ、はい。。」

なに聞かれるんだろう。
思わず身構える。

「今日は楽しめたか?」

「………え??」

思わず目を見開いて信長様をみる。
あの時笑ってくれた信長様の優しい顔が
そこにあった。

「えっと。。はい。とても、楽しかったです。」

笑って答えると信長様は少しその笑顔が
曇ったかにみえた。

「嘘をつくな。」

「!!!」

「嘘をついたら今お前の右手を俺のモノにする。」

そういうお信長様は
私の右手をとり
唇に近付ける。

「えっ、やっ、あの。」

「賭けたものを捧げるか、嘘偽りなく答えるか。」

まっすぐ見つめられたその目は
すべてを見透かされているようだった。

「…っ。本当に楽しかったです。
 でも……………」







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