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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第13章 平穏。




「おはようございます!」


「おはよう、ひな。
 病み上がりでそんなに走るな、危ないだろう。」

「すっすみません。。」

あれからまた二週間ほど療養し
朝ごはんをみんなで食べられるほど回復した。
まだ少し右腕は痛むけど
幸い神経に問題なさそうで動かないということはない。
久々のみんなでのご飯ということで
張り切って広間に入ると
案の定世話焼きの秀吉さんに注意されてしまった。

「そういいながら嬉しそうだな、秀吉。」

「そりゃあな、光秀もそうじゃないのか。」

「あぁ、元気になってよかった。」

そういって私の頭を優しく撫でて
自分の席につく光秀さん。

「気分が悪くなったらすぐいって?
 もう大丈夫だと思うけど、ひなはすぐ、無理するから」

「うん、ありがとう。」

あれからずっと看病してくれた家康。
私と信長様の話をどこまで知ってるのかわからないけど
なにも聞かれなかったから
きっと薬だけおいて二人にしてくれたんだろうと思う。

いつも天の邪鬼の家康だったけど
この二週間は怖いくらい優しくて。
どぎまぎしてしまった。

「そうです!もしなにかありましたらすぐおっしゃって
 くださいね。あっ、お茶いりますか?」

「あっ、ありが。。」
「いい、三成、お前がいれたら
 何かあるからいれなくていい。俺がいれる。」

私の言葉を遮って家康がいう。

「そんな家康様がいれてくださるなんて。
 私にまで気を使っていただきありがとうございます。」
「だれもお前に気を使ってない。」

相変わらずの二人だ。

「ひなさん!!!」

ぎゅーっと、後から抱きついたのははるだ。
ちゃんと右手の傷口をさけて抱きついてくれるのは
相変わらずだ。

「おはようございます!!迎えにいこうと思ったら
 もういなかったので。」

「わざわざ迎えにきてくれてたんだ、ごめんね。
 待ちきれず早めにきちゃった。」

「いえ、そんな謝らないでください!
 政宗も今日は朝から張り切って朝ごはん作ってました!!」

にこにこ笑ってはるがいう。
はるの口から"政宗"の名前が出るだけで
黒いもやもやが渦巻いてしまう自分が嫌になる。
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