第3章 気遣い
ちづる
「ねぇ、陽炎くん。
あの部屋…なんともない?(;´д`)」
村唯一の商店街に向かっている道中、
ちづるが小さい声で怯えながら話しかけてきた。
陽炎
「……」
(なんともない?ってまだ生活してねぇーよ。
今日来たばっかね?小林2が1番知ってんじゃないの?
つーか、来たばっかの奴に訳あり含ませて話すの
嫌な感じするよ?
天然なの?馬鹿なの??いや馬鹿だな。)
ちづる
「って言うのも…
私…霊が視えるんです。
それで…
陽炎くんのお部屋に霊が入っていくの視たことあって…
いろいろ心配で……(;´д`)」
(やっぱ馬鹿だ。)
陽炎
「…そういう話…興味ないんだ。
もし続けるなら気分悪くなるから帰って。」
世間には"霊感"がある人間がたまにいる。
その力で金儲けする輩もいるが、
それならまだ許容範囲…
ただ1番許せないのは小林2みたいに悪気は全くないが
何も知らない奴を怖がらせるだけ怖がらせて、
霊を悪に仕立て上げる奴だ。
ちづる
「…ご、ごめんなさい。
気を悪くさせちゃって……
わたしってば、いつもこんな感じだから…
お友達も出来なくって(´;Д;`)ひぃー」
(泣け泣け、泣いてその悪い癖治せー)
俺は大泣きしている小林2を置き去りに歩き出す。