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*スーツを着た狼*【R18】

第10章 女の子の日





「せ、先輩…?」

「今日はお前に触れんの我慢しようと思ったけど…やっぱ無理だな」

「きゃっ…」

急に体が宙を浮いたかと思えば、先輩に抱き上げられ彼の膝の上に乗せられた。
そして…


「ん…、」

チュッと短いキスをされる。
顔を離した彼は目を細め、その口元に柔らかい笑みを浮かべていた。


「俺もお前も…今日はキスだけで我慢な?」

「……、」

「…口開けて」

言われるがまま薄く口を開けると、再び唇を重ねてきた彼が濡れた舌を滑り込ませてくる。
いつもよりゆっくりで優しいキス。
きっと私の体を気遣ってくれているのだろう。
そう思うと嬉しくて、私も自然とそのキスに応えた。


「あんまエロい顔すんなよ…お前の事食っちまいたくなる」

「っ…」

「…今度はこっち」

「ぁっ…」

私の瞼にキスをした後、今度は耳に口付けをしてくる彼。


「せ、先輩…ダメです……、さっきキスだけって…」

「…誰が唇にしかしねぇって言った?」

「んっ…」

そんな屁理屈を言いながら、ねっとりと厭らしく耳を舐めてくる。
ぞくぞくと粟立つ背中。
思わず彼の服をぎゅっと握った。


「っ…、ぁ……」

「…感じる?」

そう言う彼の囁きにすらぴくりと反応してしまう。
でも本当にこれ以上は…


「せ、先輩…っ、本当にもうダメです…!」

「………」

「これ以上は…私が我慢出来なくなっちゃいます…っ」

「……、」

つい本音が出てしまった。
言った後で急に恥ずかしくなる。
けれどそんな私に構わず、彼はぎゅっと力強く抱き締めてきて…


「ハァ…んな可愛い事言うなよ」

「……、」

「わかった…俺も我慢利かなくなって、お前を襲っちまうかもしれねぇからな」

そう言われ、太腿の辺りに覚える違和感。
ソレが反応している彼のモノだと解った瞬間顔が熱くなった。

(せ、先輩のが当たってる…?)

私とのキスで気持ちを昂らせてくれたのは正直嬉しかったが、流石に今日はH出来ない。
だったら…


「あ、あの…」

「…ん?」

「…先輩の……私がシましょうか…?」

「………」

思い切ってそう申し出ると、当然彼は目を丸くさせた。
私に出来る事はこのくらいだから…


「…バーカ。俺の事なら気にするな」

「で、でも…」

「俺1人気持ち良くなったってしょうがねーだろ?」



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