第9章 〜差し迫る魔の手〜
『おはよ〜!』
『おっ!まぁちゃんおはよ!』
みんなと校舎へ向かう途中、ビッチ先生が横切る。
『あの堅物!結局何にもくれなかったわ!ほんとありえない!!』
前原『何であんなに怒ってんだぁ?ビッチ先生。』
『あっ!確か、先週ビッチ先生の誕生日だ!』
磯貝『それで烏丸先生に誕生日祝ってもらえなくって怒ってたのか。』
中村『いいこと思いついちゃった…』
ーー買出し班ーー
まぁ、カルマ、渚、茅野、磯貝、前原
前原『っても、クラスのカンパは総額5000円。プレゼントったって何買うんだよ〜』
渚『ビッチ先生、たいがいのプレゼントはもらった事あるだろうしね…。』
まぁ『大人の女性が喜ぶもの…』
カルマ『ん〜?難しいねぇ〜』
青年『やぁ!君たち、今プレゼントとか聞こえたけど、もしかして誰かへのプレゼントを探してるのかい?』
声のする方を見ると、小ぶりなワゴン車にいくつもの美しい花々が乗せられている。
『わぁ!キレ〜イ!』
花屋『こんなのどう?ものの一週間で枯れるものに数千円〜数万円。ブランド物のバッグより実はすごく贅沢なんだ。
プレゼントなんて選び放題の時代なのに、未だに花が第一線で通用するのは何故だと思う?
色や形が、香りが、そして儚さが人間の本能にぴったりとはまるからさ。』
カルマ『花束!いいんじゃなぁい?』
『うん!ビッチ先生絶対喜んでくれるよ!』
花屋『君は………。』
そう言うと、花屋の青年に見つめられる。
『あの…どこかでお会いしましたか?』
花屋『あぁ…人違いだった。すまないね!おわびにこれ…』
そう言うと、バラ三輪の周りに小さな小花があしらわれた小さな花束をプレゼントされた。
『わぁ〜!いいんですか?』
花屋『もちろん!ほんのお詫びと、君の可愛らしさに…』