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私の妖精アカデミア【更新停止中】

第3章 これからの事


豪華な夕食に広い大浴場、更にはキングサイズのベットがある部屋に案内されて至れり尽くせりで満足していた私は、これからの事を考えていた。

『路地裏で目が覚めてから、成り行きでこんな事してるけど…翌々(よくよく)考えるとおかしいんだよねぇ』

私はフェアリーテイルの魔導師。それはしっかり覚えている。ギルドの仲間の事も、思い出も。
しかし、私が覚えている世界にこんな場所は無かった。つまり“全く違う場所”…私は“別世界”に来てしまった事になる。

『エドラスとか未来、過去の世界でもなさそうだしなぁ…』

“エドラス”とは簡単に言ってしまうと〘反転世界〙の様なものだ。名前・顔は一緒でも性格が全く違うという感じだ。
例えば、こちらの世界では“超インドア”の人がエドラスでは“超アウトドア”になっているとか。…これではあまりにも極端だが。

“別世界”には何度か行ったことがある為、さして抵抗は無いが、問題は“自分の意志で来ていない”と言うことだ。
誰かのイタズラか、天の思(おぼ)し召(め)しなのか。今の私には何も出来ない。

『滅竜魔法を使えるのはラッキーだったよねぇ』

〘滅竜魔法〙というのは“竜(ドラゴン)”を倒す為の魔法…“太古の魔法(エンシェント・スペル)”の一種である。そして、〘滅竜魔法〙が使える魔導士を〘滅竜魔導師〙という。

〘滅竜魔導師〙には第一世代〜第三世代まで存在し、第一世代は竜に直接魔法を教えてもらった者、
第二世代は滅竜魔法の魔力を込めた“魔水晶(ラクリマ)”が体に埋め込んだ者、
第三世代は竜に直接魔法を教えてもらい、魔水晶を体に埋め込んだ者…つまり第一世代と第二世代のハイブリッドである。

因みに私は第三世代だ。我が師である水竜リヴァイアサンに滅竜魔法を教えてもらった後、リヴァイアサン自身の体から削って作られた魔水晶を体に埋め込んでもらった。

《我が愛(いと)し子よ、その力は悪用してはならんし、されてもならぬ。己の力を過信する事なかれ。お前なら、我が“海竜王の力”を正しく扱えるであろう。》

それがリヴァイアサンの最後の言葉だ。それを聞いた次の日には、彼はもう居なくなってしまった。

『まぁ、また会えたんだけどね』

その話はまたゆっくり語るとしよう。
とにかく今は今後の事に頭を絞らねば…。頭を悩ませていると、部屋のドアが控えめにノックされた。
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