• テキストサイズ

私の妖精アカデミア【更新停止中】

第2章 目が覚めると


「う…うわぁぁあ‼」

水の竜がそのまま敵(ヴィラン)に激突すると、男は倒れてしまった。どうやら気絶したらしい。

『(威力はだいぶ控えめだったんだけどなぁ)』

周りにはどよめきが広がり、後にヒーローが敵(ヴィラン)を捕らえていた。

私は急いで少女の下に行く。巻き込まないように制御したが、念の為だ。

『君、大丈夫?怪我はない?』
「!…あ、大丈夫、です…」

目の前の物事に思考が追いついていないのか、曖昧な返事だった。心なしか声も震えている。

『(まずは安心してもらわないといけないな)』

そう思い、私は少女の前に跪(ひざまず)く。

『私の名前は八雲暁。さっきの水の竜を出したのは私なの。だから、そんなに怯えないで?驚かせてしまってごめんね』

状況はどうであれ、この少女に恐怖心を与えてしまったのは事実だ。まずはその事を謝罪しないといけない。私は安心させるように笑顔を向けた。
すると、少女は安心してくれたのか、少し頬を染めて私の目を見て言葉を紡(つむ)いでくれる。

「い、いいえ!私(わたくし)の方こそ、助けて下さってありがとうございます!この御恩は、一生忘れませんわ!」

一人称が“私(わたくし)”…か。使われる事が少ないし、一般家庭の子供ではないのだろう。よくよく顔をみれば、艶のある黒い髪に意志の強そうな瞳、そして成長すれば美人になるであろう顔つき。
何より、私に向けてくれる人懐っこそうな顔は好感が持てる。

『(おそらくどこかのご令嬢…お付きの人が近くにいないかな?)』

少女に聞いてみると、予想通りお付きの人がいるらしく、一緒に探して欲しいと頼まれた。
それに二つ返事で了承し、2人で探すことにした。

/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp