第1章 アンタが欲しい【真澄】
「…おはよ」
『…ん…。…おはよう…』
真澄くんの腕の中で目を覚ます、翌朝――。
甘い余韻に浸りながら
布団の中でゴロゴロと過ごす時間は
とても、幸せなもので。
「…ずっと、こうしてたい」
『うん…』
触れ合うだけの軽いキスが
昨夜の出来事を思い出させて
身体が火照る。
「…今日も、アンタが欲しい」
真剣な瞳で見つめてくる
真澄くんの言葉に
私の答えは ただ一つ。
『…私も…、真澄くんが欲しい…』
キスをして、抱き合って…
二度目の行為を受け入れる。
その後…
真澄くんが部屋に居ない事に気づき
探し回っていた 綴くんから
大説教を食らう事を
私達は知らないまま――。
《 END 》