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【テニプリ】この気持ちに名前を

第1章 はじまり


「すまない、手塚優衣はいるか?」


乾がインフルエンザになって3日。

部活には大きな影響が出ていた。

今までデータの収集やドリンクの用意など、マネージャー業を全てあいつに任せていたせいで、誰もマネージャー業が出来ないのだ。


「は...はい!いま呼んできます!」


声をかけた女子は同じ歳であろうにも関わらず敬語で口早に返事をし、教室の中へ入っていった。


優衣なら、きっとマネージャー役が出来るだろう。
しかし、あいつに頼るのは最終手段にしておきたかったな...。


「珍しいね国光。どうかした?」


手塚優衣というのは俺の従姉妹だ。

昔はこいつもテニスをやっていたが、あることをキッカケにやめてしまった。

だが、テニスが何たるかを知っている優衣なら、マネージャー業が出来ると踏んだのだ。


「頼みがある」

「頼み?教科書忘れたとか?」

「そんなヘマはしない...

頼む、少しの間でいい、男子テニス部のマネージャーをして欲しい。」

「男テニのマネージャー?」。
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