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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第3章 Sugar3


「さっ、流司行くよ!」


「ん〜」


打ち上げは先程終わり、解散した。
今は、涼さんと一緒に流司さんを介抱してる。


「心羽ちゃんどうする?流司んとこ?」


「どうしましょう・・・。服とかいろいろ、流司さんとこにあるんです・・・。」


「俺も泊まろうか?話すつっても、流司がこんなんだから無理でしょ?あ、いや、でも邪魔かな?」


「もう話すことはないので・・・全然邪魔じゃないです!むしろ、お願いします!」


流石に、流司さん家に2人きりはまずい。
流司さんが酔ってても。





「流司ー着いたよー。」


流司さん、目開いてない。可愛い。


涼さんが、流司さんをベッドに寝かせる。


「心羽・・・ここにいて・・・。」


「・・・お前って、ほんとバカだよなー。離したくないくせに、なにやってんだよ。」


「?涼さん、どうしましたぁ?」


「なんでもないよ。」


そう言ってニコッとする、涼さん。

私は、その奥にいる流司さんを見つめた。


「心羽ちゃん、こっち来なよ。流司が心羽ちゃんが傍にいないと眠れないって。」


「あ?」


「あれ?起きてたの?」


「涼くんのバカ。嫌い。」


流司さん可愛い。
私さっきから、可愛いしか言ってない気がする。


「・・・心羽、今日だけ。今日で終わりにするから・・・。」


そう言って、私に手を伸ばす、愛しい彼。


今日だけは許して。
差し出された手を掴むことを。


「・・・うん。」


ゆっくりと差し出した手が、いとも簡単に彼に捕まえられる。


ゆっくりと目を瞑る彼の顔を見て、涙を流した。


こんなにも好きなのに、もう、その言葉は言えない。

好きと言えないことが、こんなにも苦しいなんて・・・知りたくなかった。


言葉に出来ないから、心の中で何度も叫んだ。


好き、大好き!流司さん。
ずっとずっと愛してる。
生まれ変わっても、きっと、好きになるよ。


付き合ってる時よりも、貴方が甘く感じるのはなぜだろう。


どうして、貴方は今、甘えてくれるの・・・?
どうして、今、なの・・・?


苦しい・・・。



その夜、私は一晩中、涙を流し続けた。




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