• テキストサイズ

甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第3章 Sugar3


“「流司さんと一緒にいること以外、幸せなんて見つからないもん。」


「・・・も。」“


“俺も。“


俺がそう言ったことなんて、彼女には聞こえていないだろう。
わざと、聞こえないように言ったんだし。
誰が、お前と一緒じゃないと幸せじゃないなんて、言うかよ。
恥ずかしい。
自分から別れておいて・・・。

でも、未練たらたらなのは、誰がどう見たって・・・心羽ですら、気付いてしまう。


後悔、してる。
なんで、バイバイなんて言ったんだろうって、辛いだけじゃなかっただろうって・・・。
あいつといて、俺は幸せだった。


だから、もう・・・酒飲んで、全部忘れよう。

辛かったことも、楽しいかったことも・・・あいつとの思い出、全部。


その犠牲になってるのが、麻璃央くん。

心羽にキスしたけど、してなかったていうのが、イラっとしたから。

からかわれてばっかりじゃ、嫌じゃん?

本当にしててもムカつくけどさ。


「えっろ。」


麻璃央くんに口移しで酒を飲ませたら、口の端から溢しやがった。

それ見て、心羽はえっろとか言ってる。

俺のこと誘ってくるお前の顔は、この比じゃないから。
てか、麻璃央くんのどこがエロいのさ。


「この光景やば。2人ともえろ過ぎ。」


あ、麻璃央くんじゃなくて、この状態かよ。

そういえば、心羽って昔からこういうの好きだったよな。
男同士の絡み。
腐女子、だっけ?

てかさ、どうせなら興奮するんじゃなくて、妬いて欲しかったな。


「流司っ!?」


やべ、くらくらする。
動き過ぎて、酒回ったかな?


麻璃央くんに馬乗りになったまま、彼の胸に頭を預けた。


「え、ちょ、写真撮っていいですか?」


「ダメ!!」


「だめ・・・。」


食い気味に質問する、彼女に2人して拒否る。


「ちょっとだけ。ちょっとだけだから、ね?」


「何がちょっとだけだよ。いろんなアングルから撮るんだろ。やだ・・・。・・・うっ!」


「はぁ!?ちょっ、流司やめろよ!?」


やばい、出る。
気持ち悪い。
トイレ行く暇なんてない。
麻璃央くん、ごめん。


「い、やぁぁぁぁぁ!!」


麻璃央くんそんな叫ばないで、頭に響くから。





/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp