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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第12章 刻まれた文字



さて。ようやく静かになったが…謎解きタイムもぼちぼち終了かな。


櫻「君の処分はお嬢様に委ねるとして…。私もひとつ、言わせて貰っていいかな」
男「…はい」
櫻「こういう犯罪は割りに合わないと思いますよ。ちょっとした気の迷いが身を滅ぼしかねない。ハッキリ言ってデメリットしかない」
男「…」
櫻「それに、仕事先で、なんて言語道断だ。自分だけじゃなく、会社の看板にまで泥を塗ることになるんだから。社会的信用はもとより…。いや、そんなことよりもまず、この事実を知れば心を痛める人が、君にもいるはずだ」
男「っ」
松「確かに。親、兄弟、友人…」
美羽「…」
櫻「弱さは誰にでもある。ちょっとした出来心…わからなくはない。が、君のとった迂闊で身勝手な行動がどのような結果を招くか。想像できないほど、幼稚でもないでしょう?」
男「うっ…はい…っ」
櫻「ほんの少し先の未来、大事な人たちの顔…。次に悪魔が耳元で囁いた時は、まずそれを思い浮かべて頂きたい。やってしまった後では取り返しのつかないこともある。どうか、お忘れなきよう」
男「はい…っ。ホントに…すいませんでした…っ」
松「ヒュ~♪先輩かっこいい!」
美羽「そう、ね。まあ、いいこと言ったわ」
櫻「…」


や、うん。自分でも思った。ちょーイケてなかった?今の俺っ。『影山降りてきた!』ってカンジっ?

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