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【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~

第7章 【一月三十一日 夜半】~祭りの後~












「いえやすー、どうぞー」











部屋の中から、心持ちか細く聞こえてきた声に。
家康は怪訝そうに首を捻りながら…入るよ、と声をかけ、襖をがらりと開く。


何分程待っていただろうか、あっという間のような、物凄く長い時間のような。
開けた瞬間の温かみが、思いの外身体が冷えていた事を教えてくれる――





そして、よく見知った彼女の部屋とは違う趣きに、思わず息を飲んだ。
部屋の四隅に灯る、いつもより暗めの行灯の光。
其処此処に飾られた赤い花…冬牡丹に、寒椿に、山茶花だろうか。

新鮮な切花の匂いにまじって、馴染みある白檀香が煙と共に漂う。
靄がかかったような、何処か幻想的な空間の中。





「…何してるの?」
「まあまあ、お気になさらず」











掛け布団に思い切りくるまった白い塊、もとい千花がいた。





「…すごく、気になるけど?」
「あはは…一旦それは置いといて、ね?所で、家康…さっきの話、だけど」


千花が真っ直ぐと見つめて来る目を、見返す事が出来ず。
家康は少し俯き、視線を彷徨わせ…しかし、決意を込めた様な表情で、顔を上げた。




千花はそれを分かっていて、待っていたかのように、にっこりと笑って口を開く。



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