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【イケメン戦国】プレゼントを探せ!〜徳川家康誕生祭⑤〜

第4章 【現代 平成30年1月31日5時】〜萌の時間〜




31日の早朝___

部屋の外では、ベランダの手摺に付いた朝露に集まる数羽の小鳥が囀り、白と木目調の清潔感ある部屋の中では、八畳という限られたスペースで一晩過ごした五人の姿があった。

カーテンの僅かな隙間から、一本の細い金線の光線が同色を求めるように、ふわふわ猫っ毛に目掛けて差し込む。


(もう……朝になってるし)


家康はくしゃりと髪を掴み、ぼっーと焦点の定まらない目で、斜め横前で眼鏡をしたまま仰向けで眠る佐助を映す。


(何で……眼鏡して…………まぁ、良いけど……ってか、信長さまと光秀さんは……)


意識は起きているはずだが、体が全くついてこない。家康は全身の細胞を無理やり動かそうと、軽い伸びをしたが、長時間、同じ体勢でいた所為か体のあちこちが痛んだ。


すると……



「フッ。あまり寝てないようだな」



ソファーの上で片手で頭を支え、横向けで寝ていた信長はスッと物音立てず起き上がり、後ろに居る家康に背を向けたまま声を掛ける。信長はほぼ一睡もしていなかったが、目と頭は冴えていた。



(……誰の所為であんまり寝れなかったか)



はぁ……。


溜息を吐いた家康は、
ある方へ視線を動かす。


部屋の中心にあったリビングテーブル。それが今は、クローゼット前に移動。それは騒動後、ひまりが少しでも安心して寝れるように、家康が取った対策。

何故、そんな対策をしたかと言えば、扉の向こうで行われていた騒動が原因。


あの後、強引に連れ込まれたひまりは、あれよあれよと言う間に、クローゼット前に立たされ、突然、背後から信長にすっぽりと身体を包み込まれた。

その上、熱い吐息混じりの低音ボイスで「開けろ」と耳元で命令され、甲高い悲鳴を上げていたのだ。

離して貰う為に渋々、制服を取り出せば……今度は光秀が横から現れ、チェストの三段目。乙女の秘密隠し場所から、ランジェリーを発見。指で挟み持ち上げたのは、繊細なデザインをしたピンク色のブラジャー。


それを見た佐助は茹で蛸のように顔を染め、眼鏡をズリッ下げたまま石化。管理人のお陰で、家康は中に入る事が出来たが、その頃には、ひまりが必死にクローゼットに背中をくっ付け、ペタリと座り込み、涙目で頬を膨らませ、キッと三人を睨みつけていた所だった。




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