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審神者になった華

第3章 本編40~56【完】


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「ふっ ふっ・・・」

早朝、未だ刀剣達が皆目覚めて無い、まだ薄暗さを残している時刻

晴久は1人、己の刀で日課の素振りをしていた。

ここでの政務も執務も落ち着いたし、市と相談して演習することにしたんだけど

「(誰を1軍にするか、だよなぁ)」

前の審神者に対しての不信感は大体拭えてると思うが
問題は自分を認めてくれてるか。
宗近はあれだし、腹黒いっつーか・・・

朝食が終わったら皆集めて話し合いでもすっか

素振りを終えようとした時、近付く気配に顔を向けると
こいつは・・・岩融と江雪左文字だったか、ぺこりと頭を下げてきた

「どうした?岩融、江雪」
「・・・今日、お市様との演習があると、お聞きしました・・・」
「先日、今剣が世話になった!主よ、良ければ俺を使って欲しい」
「ばーか、俺はお前達を対等に見てんだ。"使え"だの物みたいに自分を例えるな」

俺の言葉に目をぱちくりとさせる2人に笑って

「少し手合わせしないか?」

汗だくでそう告げると、江雪は無理かな?と思ってたが。
2人嬉しそうに微笑んで頷いた。

演習相手は黒羽と雹牙に鍛えられた刀剣、鍛え抜かれた者達
朝餉を済ませ、演習に参加したいやつは居るかと問うと
おお、結構居るもんだな。江雪も手上げてるし。

「演習は昼過ぎに市の本丸へ向かう。岩融、江雪、鶴丸、一期、蛍丸、宗近」

時間まで俺と稽古だ、と伝えると皆の息が一瞬止まる。

選ばれた6人はこくりと頷いて
道場の方へ向かって行った

さあて、市の軍勢に勝てるかどうか。
苦笑いを溢して俺も道場に向かい婆娑羅全力で相手してやった。

「晴久公、昼餉どうする?」
「あー、多分俺らは向こうで出る」
「分かった、気を付けてね」

光忠、短刀、他の奴等に見送られて

市の本丸へ続く扉を潜っていった。
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