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友達のナリカタ【十二大戦】

第5章 一歩進んで五歩下がる


「私達の目的は一致しているのではないのか?一緒にいたい友達になりたい。なのにやだって、やだって、しかも即答、おかしくね?え?どう言うこと?もしかして私の人格全面否定されてるみたいな?喋らない方がいいみたいな?へこむわー、こんなにへこんだのうん百年ぶりですわー。今さら、人格矯正とか無理ですからね?どれだけこの性格、人格で有り続けたと思っているんですかね?長いよー、歴史長いよー。本にしたら太いから六法全書軽く越えるから。人、撲殺圧殺出来ちゃんじゃないですかね?あっはー、やる気でねー。死にたい。死んでるけど」
「ご、ごめんね、ぼ、僕」
「君悪くないし、いいんだよ?そう、全ての諸悪の根元は私なんだ。いつだってそうだ。いつもそうだ。誰も悪くない。裏切られるのも見捨てられるのも生け贄に捧げられるのも全て、私に責任があるんだ。無責任な私が責任なのだ。少し買い物をしてくる。留守は頼んだ」

そんな感じで憂城を置いて外出すること数時間が経過していた。彼は追いかけて来なかったのは幸いである。立ち直るのに時間を要するのだ。私の精神が本来の状態に戻るまで彼の元に行けそうにはない。それと買い物と言うのは決して嘘ではないし。

だがこんな精神的にキたのは本当に久々であった。

傷つく想定はしていたが、精神の痛みはやはり慣れない。前回の軽いフレンド申請違い今回はガチ申請である。ショックの度合いが違いすぎる。鬱だ。

「まあ、断られても仕方ないか」

若干、否かなり弱っている隙をついて彼と無理矢理、友達になろうとしたのは否定できない。泣いている→弱っている→今なら行ける!結果、(精神的に私が)逝った。砂粒が言ってたではないか友情は積み重ねだと。事実、そうだと知っているし、だからまどろっこしくてズルしたくなるのだが、ズルするとこうなる。

「立て直せ、立て直すんだ。挫折なんて何百回、何千回、何万回、何億回、しているだろうが、今さらなんだ情けない。子供相手に情けない。私の精神はダイヤモンド、ダイヤモンドは砕、そう言えばダイヤモンドは衝撃に弱かったな。……ぐふっ」

ダメージは計り知れない。だが諦めないのだ。諦めてたまるか。今さら。

「ん?」

ポケットに仕舞っていた端末が震える。誰から連絡のようであった。端末の画面を確認すると砂粒の名が表示されていた。
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