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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第2章 急展開



「ローは誰のものにもならないわ。勿論私や正看護師のものにも」

「あ、はい」

「彼と釣り合う女性なんてこの世にいないのよ。それを分かってない女が多くて困るわ」

「そうなんですね」


ナツが右から左に聞き流しているにも関わらず、エミリアの院長語りは止まらない。
最早院長は、ハイスペックイケメンを通り越して神扱いだ。

なんだここは。トラファルガー教か?
看護師という名の信者を従えて、世界でも征服しようとでもいうのか。

信者が熱狂的過ぎるのはさておき、教祖様本人にもその原因はあると思う。

あれはダメだ。
そんな気なんて微塵もなかった私ですら不覚にもときめいた程だ。
いつでもカモン!な彼女達に
あんな感じで接するだろう院長にも、少なからず責任はある。
まぁ周りが勝手に盛り上がってるところもあるだろうが。

だがしかし!
私は無罪だ。頼むから巻き込んでくるな。

ナツは相変わらず院長の偉大さを語る講義を続けるエミリアを横目に、そっとため息を吐いた。


「あなたも自分の立場をわきまえなさい。雑用ごときがローに会うだけでもおこがましいわ」


エミリアが穢れた物を見るかのような目で見下ろしてくる。

向こうから来る場合にはどうすれば……
あ!もしかして先読みして回避しろと?
なにそれめっちゃ理不尽。

ついでに言うならすっかり雑用呼ばわりだけど、私の本来の業務は受付だ。
あの場から動けない私にどうやってあの状況を回避しろと。


「分かりました」


取り合えず、そう返事をしておいた。
これ以上トラファルガー教の教えを聞く気はない。

わざわざ注意されなくても、出来ることなら今後院長には会いたくない。
二度も同じ手口は通用しないだろうし、話の通じない相手とのコミュニケーションは苦手だ。

看護師長ってよっぽど暇なんだろうか。

雑用ごときに文句言う時間あるなら、仕事なり院長とお戯れになるなり
やることくらい他にあるだろうに。


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