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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第8章 ロー



「はぁ?」


沈黙が流れること数秒。
想定していたリアクションの一番恥ずかしいヤツが具現化したようで、彼からは呆れたような声が上がる。


やはり私が好きとかそういうのではないんだろうか。
……この野郎。
だから説明してって言ったのに。


ナツは恥ずかしさのあまり、今すぐこの場から立ち去りたかった。


「友達からとかふざけた事抜かしてんじゃねぇよ」

「ですよねー。私の勘違いでした」

「恋人だろ普通」

「え?他人じゃなくて?」

「は?」


噛み合わない会話。
ナツは頭上に疑問符を浮かべ、ローはそんな彼女を睨んでいた。

いや、うん。怖い。


「恋人って誰と?誰が?」

「おれとおまえが」

「いった何時からそんな関係に?」

「あ?…前から?…いや、最近か?」

「なんでそこ曖昧なの」


どうやら頭脳明快な彼でも、偶に訳の分からないことを言うらしい。

ナツは混沌としていく会話に、頭を抱えた。


「因みに私の意思は?」

「……まさか断るつもりじゃねぇだろうな」

「いやそんな、殺気を飛ばされましても」


なんてことだ。
どうやら彼と私が恋人という事実は決定事項らしい。
ここまで拗れまくった関係の終着地点が、まさかの恋人。

いや彼の場合、例え恋人同士でも一筋縄では行かなそうだ。
あの医院に精神科はあっただろうか。


「……分かりました。取り合えずそれでいいです。ただ、お手柔らかにお願いします。後、私の意見を全スルーするのは止めてくださいね」


ナツはどこか遠い目をしながら、彼の申し出を受けることにした。
いや、受けさせられた。


脳内で現実逃避をしたところで、彼に勝てるわけもない。
ここでこうして閉じ込められているよりも、暫く様子を見よう。


非常に不服だが、彼に惹かれていた部分もあるのも事実。
天下のイケメン院長に対してそんな感情を抱いている事が看護師達にばれでもしたら、瞬殺されそうだ。






「じゃぁ改めて、よろしくお願いします」


ナツは取り合えず右手を差し出し、彼に握手を求める。
それは仲直りの印なのか、宣戦布告の合図なのかは分からない。


しかしここから、二人は改めてスタートをきる。









その記念とでも思って貰えれば、それでよかった。




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