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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第8章 ロー




「…おれの目の届く範囲にいろ」


ローの要求はただ一つ、単純なものだった。
単純と言っても、それは非常にやっかいなものだ。


目の届く範囲にいろって、お前は私の父親かよ。
鬱陶しい父は一人だけで十分だ。


ナツは顔を引きつらせた。


「えーっと、つまりどういうこと?具体的に」


父親云々は冗談として。
彼の言う目の届く範囲とは、どの程度をお望みなのだろうか。


「あの医院で、おれの助手として働け」

「……」


ローの言葉に、ナツは軽く天井を仰ぐ。


なるほど、私が予想していたよりも中々にハードな要求だ。
百歩譲ってあの医院の近くに住めとでも言われるかと思えば、助手ってどういうことだ。

たかが受付に、どんだけ高度な技術を求めやがる。


ナツはジト目でローは睨んでみるが、彼がふざけてそれを口にしている様子はない。
ご本人は至って真剣なようだ。


「取り合えずちょっと座ろう?そしてよく話し合おう」


ナツは窓から離れると、ソファーへ向かう。
そしてお互い向き合うように座ると、ここに来て初めてまともに話し合いを行うことが出来た。


「助手って何ですか?言っておきますが私は資格も何もないですよ」

「別に難しいことをさせるわけじゃねぇ。取り合えず近くに立ってろ。必要があれば指示を出す」

「立ってるだけって、何その半リストラ状態。看護師達の痛い視線が突き刺さるのが目に見えてるんだが」


話を進めていくうちに、院長の要求の全貌がだんだん見えてきた。

ようは手術やら診察やらに立ち会えと。
つまり仕事中は余程のことがない限り一緒にいろと言う事か。

更に院長は住む場所まであの社宅に指定してきやがった。
荷物は既に搬送済みなのは知っている。
でもあの出来レースさながらの整った修羅場の舞台で生活するのかと思うと

想像しただけで死ねる。

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