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「DC・Liar-S」歌うたいと恋心

第2章 HONEY & LOVER


朔良くんからの熱烈な愛情表現を一身に受けた翌日。


目を開ければ、既に起きていた朔良くんが私を見ていた。穏やかで優しい眼差しは、直ぐ傍に近付いてくる。


「…………ぉはよ」


「お、おはよう……」


「なぁ…………おはようのキスしていい?」


吐息がかかる距離…………ゆっくりと近付き、吸い寄せられる様に重なったお互いの唇。ドキドキして……でも、心地好くて…………。


こうやって、どんどん朔良くんに填まっていくのだろう。朔良くんは好き過ぎて変になりそうって言ったけれど、私だって…………。


まだ数日は忙しい朔良くんだけど、こんな甘い時間を思い返せば寂しくはならないかも?


二人で向かった学校は、今までより色鮮やかに見えたから不思議だ。別れ際、肩を抱かれては頭にキスされる。


「また、後でな?」


今日はランチの約束をした。昼になれば、また直ぐ会える。


「うん」


朔良くんに手を振っては、教室に向かった。教室に到着した私は、玲衣の姿を探した。直ぐに見付かり、玲衣に声をかけた。


小さな声で、私は昨日のことを玲衣に話した。玲衣は自分のことのように喜んでくれた。


ただ、昨日の講義の後の教室内は、ちょっと騒がしかったらしい。噂では私と小林くんが付き合っていることになっていたのに、堂々と朔良くんと一緒だったから……。


「一部から、噂は嘘なんじゃないかって話が出てたみたい……」


「本当!?」


そうならいいなと思う。ハルちゃんもが、周りに噂は嘘だと広めてくれていると朔良くんから聞かされた。


でも…………そう簡単じゃなかった。


噂は無くなる所か、朔良くんが横恋慕しては二人を邪魔している話になっていた。


周りからは、小林くんに同情の声が上がっている。普段は、好青年の小林くんだからこそかもしれない。


腑に落ちない……。


一体、噂の出所は何処なのだろう?


朔良くんは何も言わなかったけれど、周りからの誹謗中傷があったみたい。その事を、朔良くんは気にすることはなかったけれど。


変わらずに朔良くんは優しくて、いつもと変わらない接し方だった。


私が誹謗中傷を知ったのは、二人でランチをしていた時のことだった。










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