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【HQ】陽のあたる場所へ

第9章 期末テスト


「こんにちはー」
「おー優希、2日ぶりだな」
「どうだった?大丈夫だったか?」
体育館に入ると、大地先輩から病院に行った事を聞いたのか皆が心配してくれた。
「問題ないです!夏休み入ったらすぐ東京行く事になっちゃいますけど…」
なんか寂しくなるな。という孝支先輩に、
「でも合同合宿はどうにかして参加します!」
と気合いを入れて話せば、それは楽しみだな。と大地先輩が言ってくれる。


「優希ちゃん、ちょっといいっスか」
「あ、仁花!久しぶりー。いいっスよ、どしたのー?」
あのね…と言って話し始めた仁花は、お母さんに"本気でやってる人の中に入って中途半端やることは一番失礼な事"と言われて、バレー部に入る事を迷っているらしい。
で、翔陽に相談したら、やりたいんでしょ?ならやればいいじゃん。と普通に答えられた、と。
「まぁ翔陽は単純だからね〜」
「うぅ…尤もなんだけど、それはその通りなんだけど…」

「ちなみに私はプレイヤーだったからマネージャーは初めてだし、怪我した原因のバレーなんて嫌いだーって思ってたよ」
びっくりしてる仁花に話し続ける。
「でもね、翔陽達の速攻を見て、皆を見てて、この人達と戦ってみたいなって思ったんだ。嫌いって思ってたのに、やっぱり好きなんだよね、バレー」
ただそれだけ。と言えば仁花は、
「優希ちゃんはもしかして…波瀾万丈な人生を歩んで来たんですか…っ」
どこでそう思ったのか分からないけど、
「波瀾万丈…か。どうなんだろ。ま、私の事は潔子先輩にでも聞いてみてよ」
ちょっと好奇心があるってだけでも始める動機にはなるんじゃないかな?と言いながら、仁花と練習の準備を始める。
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