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サイコパスカンタ

第1章 出会い


「気になる子が出来た」
突然のカンタのカミングアウトに開いた口が塞がらないトミー。
「え、おまっマジで!?誰だよ!俺か!?」
「違うわ!お前は気になるんじゃなくて好きなんだよ」
カメラも回ってないのに、いつものノリでイチャイチャする2人。
一通り笑った後で
「TwitterでDMくれた子なんだけどさ」
真剣な顔でトミーを見つめるカンタ。
トミーもそれに応じる様に、今度は真剣に聞く。
「もう会ったのね、その子と。まぁ、気付かれてないんだけど」
一瞬、カンタの言ってることに頭がついて行かなくなるトミーが
「おーいー!それ会ったうちに入らねぇよ。ただのストーカーじゃんw」
とツッコミを入れる。
しかし、尚もカンタは続ける。
「俺、最近その子のことしか考えてないわけよ。撮影してる時も、編集してる時も」
YouTuberとしての才能を発揮出来なくなっていくカンタに、トミーが気付かなかったわけもなく
「知ってるよ。最近上の空だったもんな。じゃあさ、ちゃんと連絡取ればいいじゃん。いろいろ言われるかも知んないけどさ、出会い方はどうだろうと、カンティーの好きな様にすればいい。それでどうなろうと動画に出来るし、振られたら世界で一番オモロイからなw」
一番近くにいる人からの応援。カンタの背中を押すのにこれ以上心強いものはなかった。
「だな!俺、ちょっと行ってくるわ」
水溜りハウスを出るカンタの顔は、いつもと違って男らしさに満ちていた。
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