第1章 あなたが私の1番(リュカ)1
(あー…また気にしてるのか…)
彼の甘いマスクと優しさは、市長の息子という肩書きを取り払っても大勢のレディを虜にする。
リュカ本人は一切そんな気はないのだが。
「シーナ…、誰よりもシーナが俺を応援してくれたの、知ってるよ。ありがとう」
ぎゅっとシーナの肩を抱き、
「…お礼に今晩はシーナを思いっきり愛してあげたい。……ダメ?」
真っ赤になった顔で視線をあわせずにおねだりをする。
シーナもリュカと同じく真っ赤になると、うつむいて小さな声で、
「…ダメ…じゃない…よ………きゃあ!」
返事を聞くや、リュカはシーナを抱き上げ、ベッドルームへと移動する。
「リュカ!わたし自分で歩けるから…!」
「だーめ。お礼なんだから、シーナはじっとしてて」