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あなたが私の1番(イケメン夜曲*R18)

第4章 始まりの日


「ねぇ、あなたは誰に投票するの?」
「あの方が素敵よね」
「私ずっと前からファンだったのよ」



あちこちでこんな会話が飛び交い、
リングランドの街はそわそわしてる。
それというのも、リングランドで人気投票が実施されることになったから。
この投票で勝ち抜いた5人は更に大きな大会にエントリーする権利があるとか…


「アレクとハルさんも頑張ってくださいね!」

「おー。」

「ブルーベルの宣伝のためにも負けられないな」

お店の休憩中にみんなでそんな話をしたのはついさっきのことだ。

カランコロン…
ドアのベルが鳴る。


「リュカ、いらっしゃい」

「こんにちは、シーナ」


いつものように窓際の席に案内して、紅茶を持っていく。
リュカは今日も綺麗な顔で私に微笑みかけてくれた。




「そういえばリュカも人気投票に出場するの?」

「うーん、俺は別に……」

リュカは苦笑してカップにミルクを注ぐ。
すると、またドアのベルがカランコロンと鳴った。


「サンドイッチとスコーンあるだけ全部と、タルトタタン、ベーコンのキッシュ、アッサムティーで…できればシーナちゃんにサーブしてもらいたいな」


隣の席でいつもの大量注文が通る。
ノエルだ。
パチリとウィンクをこちらに送ってくるので、私も小さく手を振り返した。


「ノエルもいらっしゃい」

「シーナちゃんに会いたくて来ちゃったよー。
…なんだ、リュカ君も来てたの?」

「来ちゃ悪いですか?」

「ぜーんぜん。何なら一緒に食べる?」

「おかまいなく!」


相変わらずの2人に、私は思わず笑ってしまいそうになる。
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