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Love Distorted 【気象系BL】

第3章 禁断の果実




潤「はい、書けました」

「あ、どうも」

俺はサインの書かれた紙を受け取り、
この人が注文した物を渡す。

俺はそのまま帰ろうとして、
ふと気になったことを聞いてみようと思い止まった。

「あ、あの…ひとつ良いですか」

潤「え、あ…どうぞ?」

「この間なんで俺の名前なんか聞いたんです?」

潤「ああ…」

俺は率直に気になったことをぶつけてみた。
相手がどんな言葉を返そうとも、別に臆したりしない。

一体どんな理由があったのか。
ただそれが知りたいんだ。

俺がその人から、返ってくる言葉を
息を潜めて待っていると彼が口を開いた。

潤「大野さんが気になったからですよ」

名前、覚えててくれた。
…いや、待った それよりもっと凄いこと言わなかったか?

「え、今なんて言いました?」

潤「貴方が気になるからですよ」

「俺が…? は? なんでっすか?」

潤「なんでと言われても…初めてあった時に
凄く惹かれるものがあったから、かな」

「なんすか、それ…」

気持ち悪い…って言いそうになって
ぎりぎりの所で飲み込んだ。

まさか相葉の言っていたことが当たってたなんて。

本当にこの人俺に、一目惚れしたのか?
男の俺に…?

いや、でも確かこの人って…。

「あの貴方、結婚されてますよね?」

潤「ええ、してますよ」

「だ、だったらなんで…!」

潤「親同士が決めた事なので、愛とかはないんですよ」

「はあ…?」

だからって、他の人に目移りしてもいい
なんていう理由にはならないだろ。

しかも男なのに。

俺、本当に変な奴に捕まったよ。

潤「大野さん、俺貴方の事好きになっても良いですか?」

きっと青天の霹靂とはこういう事なのだろう。

ああ、頭をかち割られた気分だ。
くそ気分悪ぃよ。


















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