第14章 いざ！出陣！ 【14】

私は口を抑えながら仰け反りズザッと後ずさると、ゴンッと冷蔵庫に頭をぶつけた


『いだっ！』


頭を抱えて踞り…何やら唇が甘い感じがした


鶴丸「おっ！おい、大丈夫か！？」


『大丈夫じゃないよ！後ろ頭痛いし！鶴丸、ここに来る前に何か食べた？口、甘いよ？』


鶴丸「甘い！？俺は朝食しか食べてないぞ！？甘いのなんか無かったぞ！？」


『ん～じゃあ気のせいか！？私、梨食べてたしね！』


鶴丸「主！俺が甘いか、もう１回確めよう！」


鶴丸は両手を広げて近付いてきた


『やめろー！私に近付かないでよー！光忠！？鶴丸撃退するにはどうしたら良い！？』


燭台切「伽羅ちゃんに助けて貰うと良いよ？」


『ありがとう！三人ともごめんね！後でお礼するから梨よろしく！キャー！』


私は走って広間へ向かった


鶴丸「よしっ！俺は主を追いかけるか！」


燭台切「鶴さん？ほどほどにね？」


鶴丸「伽羅坊を回避して主を捕まえて見せよう！」


そうして鶴丸も広間へ走っていった


堀川「回避…僕は無理だと思うなぁ～」


燭台切「うん、僕もそう思うよ」


歌仙「主は騒がしいね…梨も一個だけ剥いて自分で食べちゃうし、これ任せてたらホントに日が暮れる所だったね」


燭台切「あははっ！そうだね、よしっ、出来た！さぁ広間へ運ぼうか？」


一方広間では…


『大倶利伽羅さーん！どこー！？助けてー！』


大般若「今度は何だ？」


大倶利伽羅「チッ！ここにいる！何で俺なんだ！？」


『鶴丸撃退には伽羅ちゃんに助けて貰うと良いよって光忠に教えて貰ったから！助けてー！』


大倶利伽羅「何したんだ？」


『甘いの確めるって！』


大倶利伽羅「はぁ？」


鶴丸「主ー！」


鶴丸が両手を広げて走って来るのが見えた


『いやぁー！』


私は大倶利伽羅さんの後ろに隠れると大倶利伽羅さんの背中に手を当て手入れした


大倶利伽羅「っ！」


『大倶利伽羅さん！ごめんね！これで許してね！？鶴丸やっつけて～！？』


すると大倶利伽羅さんはすくっと立ち上がるとスタスタと鶴丸に近付いて行った


鶴丸「おっ！伽羅坊！手入れしてもらったんだな！？」


大倶利伽羅「うるさい」


大倶利伽羅さんは一言呟くと鶴丸のお腹をパンチした


鶴丸「おふっ！」