第4章 天気と好き嫌い
「木兎、綾菜じゃない?
声かけてあげないと」
「え?アイツ、こんなとこでなにしてんだ」
ブランコに座っている綾菜は、
体が細いっていうのもあると思うけど、
今すぐ消えそうなくらいか細い。
「大丈夫デスカ?
綾菜さん?」
「…え?
…どうして…ここに?」
「いや、そっちこそ。
てか、大丈夫?泣いてるじゃん
俺の胸、使ってみる?」
少しでもこの場の雰囲気を良くするために、
おもしろく言ってみた。
だけど、逆効果だったらしく…
「彼女いるのに女もてあそぶとか…
サイテー。
…私は平気。そんなことしたら、彼女さんが悲しみますよ?」
なんて言葉を言い残し、
この場から逃げるように去っていった。