第27章 甘くて苦い。

「コウタロウ、部活おつかれ」

「ありがとなー」

エマちゃんと軽い会話を交わして、家に上がらせてもらった。

「…そういえば、コウタロウはなんで私の家に来たの？」

エマちゃんの家に来た理由、か…。
特別な理由があった訳ではないけど…

「エマちゃんに会いたかったから」

…だろうか。
多分、俺はエマちゃんに告白されて浮かれてる。告白されることは慣れてるけど、何故かエマちゃんにされた告白は、返事をするのに躊躇した。

「ふふ、なにそれ(笑)本当はそんな理由なんかじゃないんじゃない？」

他に理由があるってことか？…ないと思うんだけど…。

俺は少し頭をひねってみたけど、やっぱり答えは見つからず、俺は黙ってただただ座っていた。

すると、俺の代わりにエマちゃんが言う。

「私が告白してから、私のこと少し、意識してるでしょ？」

…エマちゃんは俺以上に俺のことわかってんなー、とか、他人事のように考える。

「コウタロウ、試しに私とセックスしてみる？」


え………？