第16章 ほっぺとくちびる

「何考えてるの？」

「イヤ、いつもエロいけどそれ以上にエロいなって」

オレが綾菜にそう言うと、ウソだと言うことがバレてしまったみたいで…綾菜は言った。

「嘘つかなくていいですよ。
でも、今は私だけを見ててください。」

「ん、りょーかい」

短くそう伝えると、綾菜はにこやかに笑った。
…やっと笑ってくれるようになった。
俺のおかげ？
…って、思ってもいいよな？