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ヒトヒト物語

第1章 清らかな水の王国


少女は森を抜け、目的の地に辿り着いた。

青年は山を通り、目的の地に辿り着いた。

まったく違う場所に居る二人に、お互いの存在を知る方法など無い。

しかし二人は、違う場所に居ながら同じ時、同じ物を見つめていた。

そして同時に、似た事を呟いたのだ。


「あの城にあるのね……」

「あの城にあるんだな……」


この先の運命により繋がれた二人……

今はまだ、お互いの存在など知る由も無い。


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