• テキストサイズ

Baby blue【気象系BL】

第15章 消えぬ想い




Jに抱かれて、はっきりした。

Jは潤だ。

だけど、どうしてJとして夜の顔を持っているのか?
昼間の潤にそれとなく探りを入れて見ても、
潤は顔色一つ変えることも無かった。

Jと潤が同一人物だとして、
この先俺はどうしたらいいんだろう…
そう思ってた矢先……

雅紀の過去を知った。


そして今…雅紀に抱かれている…

「…あ…あ…あっ…雅紀」
「…翔…気持ち、イイよ…」
「…雅紀…俺…もう…無理…」
「…一緒に…一緒に、イこ…」


堕ちて行く……

いつの間にか、その行為に溺れて行った俺は、
雅紀を夢中で貪る様に抱き締めていた。

同情だった…

幸せな人生とは別のところを歩いて来た雅紀…

俺が、その心を、少しでも温めることが出来たら…
それが、せめてもの罪滅ぼしになるなら…

そう思って始まった行為が、
いつしか快楽を貪るものへと変わっていた。


「…んっ…雅紀…イキそう…」
「…翔…イッテ…一緒に…イコウ…」

俺は自分で自分自身を握って上下に擦り上げる。
雅紀の律動に合わせて…

「…あ…あっ…あ、あ…イクイクッ……んっ///」


人間は貪欲だ。

自分の快楽を満たすために、
理性と言う名の扉を閉ざす…

何度イッタんだろう?

こんな歪んだ行為なのに、
俺は、何度目かの射精のあと意識を飛ばしていた。





「雅……何やって…だよ、お前…」
「……ごめん…俺、翔が…」
「こんな…、許され……ないよ…
もし…Jが知ったら……」


遠くで誰かが話してる…
身体が泥のように重くて、
瞼さえも持ち上げられなくて……

誰かが裸の俺の側に来て、
無造作に毛布を掛けてくれた…


誰…なの…?



『……ニノ…ごめん…』

雅紀の、声が聞こえて、
俺の意識は、また落ちて行った。

/ 412ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp