• テキストサイズ

Baby blue【気象系BL】

第3章 悪戯



「あれ〜?潤じゃん!」

通り掛かりに気が付いた体で、潤がいる合コンの集団に声を掛けた。

「しょう…くん…」

振り返って唖然とした表情を浮かべる潤に、
俺は出来るだけ屈託なく、無邪気を装った。

近付いていくと、
『キャッ///』そこにいた女の子二人が慌てて両脇に避けた。

「飲みがあるって言ってたけど、ここだったんだね~。偶然!俺もここで飲んでたんだよ~🎵
……あれ?お邪魔だったかな~?」

そう首を傾げ、ニッコリすると、
ぽかんと口を開けて俺を見上がていた女の子が、

「じゃ、邪魔だなんてとんでもない!よかったら、こっち来て一緒に飲みませんか~??」

そこにいた女子4人は、落ち着きなく席を立ったり俺に愛想を使う。

潤を除いた3人の男子は、少し迷惑そうな、困惑顔を隠しながら席を作ろうと立ち上がる。


潤は……

「…なんで?…翔くん…」

ぶつぶつ言いながら少し蒼ざめている。


……フフフ…そんなに心配しなくても、
合コンしてたこと、問い詰めたり怒ったりしないよ~?

だってさ、
そんなの潤の自由でしょ?

合コンしようが、女の子と楽しく過ごそうが、それは潤の自由な時間な訳だし…

俺がとやかく言う事でもない…そうでしょ?


「ごめんね~、俺も仲間と飲んでるんだ~。」
あんまり楽しそうだったから、つい声掛けちゃって…!続けてね♪」

そうにっこりすると、お女子たちは、明らかにがっかりと肩を落とした。

「楽しんできてね❤」

俺は彼の耳元でそっと囁くと、軽く手を挙げて背中を向けた。

潤の呆然とした視線を背中に感じながら…
俺はニヤニヤが止まらなかった。


/ 412ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp