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〖イケメン戦国〗新章 燃ゆる華恋の乱❀百華繚乱伝❀

第97章 鈍色ラプソディ❀豊臣秀吉❀




​────鈍色の恋唄をお前に捧ぐ


俺はお前と出会って、
情けない自分や、臆病な自分、
"己の知らない己"をたくさん知った。

俺は『黒』、お前は『白』
抱いた今でも、それは変わらない。
お前は真っ白で綺麗な女だ。
でも​───………
今は互いに染まって、
少しでもお前の白を知れた気がする。
俺は真っ白にはなれないけれど、

お前のおかげで、
灰色の恋情も艶やかに輝く。



「ひ、でよし、さ……っ」

「大きくなるといいな、美依」

「そんな、んっ…したら……っ!」

「いいだろ?まだお前を、褥から出す気はないからな」



それから太陽が昇ってくるまで、たっぷり美依を愛でて、ひどく満たされた一時を過ごした。
美依は起きられなくなって、結局昼まで閨で過ごしたのだけれど。
その分、朝餉を用意してやったり、世話を焼く口実が出来て俺は上機嫌だった。
まあ……美依はまた少しだけむくれていたけどな。

美依、お前を愛してるよ。

お前は俺にとっての光で、眩しい存在で。
純で芯が強い所も、目が離せない所も……
お前の全てが愛しいんだ。
これからも俺は、お前に無理を強いるかもしれない。
欲望のままに突っ走ったりすることもあるだろう。
でも、お前に隠しはしないよ?
俺達は…もう、ひとつになったのだから。

今日も鈍色の唄を奏でよう。
それは決して綺麗なものではないけれど、
俺達が混じった、新しい色。
その音色は心に沁み入って​──……

今宵もまた、
蜜な和音を響かせるのだ。











鈍色ラプソディ

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