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【ハイキュー!!】君を騙す方法 R18

第11章 自分に素直になる方法


話し合ったら…言ってしまうかもしれない。
まだ、黒尾先輩が好きだと。
諦めきれないのだと…。

「木兎に…俺と話すなって言われたのか?」

でも知ってる。
黒尾先輩は、私の事なんて何とも思ってないんだ。

木兎さんと上手く行けばいいと思って居るんだ。

失恋の傷なんてとっくに癒えたと思っていたけど…この胸の痛みが、それを過去ではないと言っている。

流れる涙を止められない。
私、何に対して泣いているんだろう?
木兎さんに対するショック…。
黒尾先輩に対する胸の痛み…。
木兎さんに対する申し訳なさ…。
黒尾先輩に対する…抑えきれない恋心。

「おい、やっぱり出てこいよ。じゃなきゃ、俺がそっちに行くぞ!2階くらいだったら簡単に登れるんだからな。」

こっちを真っ直ぐ見上げる黒尾先輩と目が合う。
電話を繋いでいる意味がないくらいの声量で、言っていることは無茶苦茶だけどら真剣さだけダイレクトに届いて来た。

本当に登って来ては大変だと、バタバタと玄関まで降りる。

この扉を開けると…黒尾先輩が居る。
深呼吸を一つして、気持ちを落ち着けた。

「黒尾先輩…。」

こちらを見つけた黒尾先輩が駆け寄って来て、私の涙を親指で拭い取る。

さっきの深呼吸なんて無意味なくらい心が高鳴って、止まりかけていた涙が溢れる。

「何泣いてんだよ。俺のせい?」

そうです。
黒尾先輩のせいです。
涙が出るほど黒尾先輩が好きです。

そんな事は言えるはずがないので、首を横に振る。

「あの…先輩、良かったら中に…。私部屋着で出れないし…。家、誰もいないので大丈夫です。」
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