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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第2章 高校教師


バスに揺られながら、ぼんやりと窓の外を眺める。

もう9月だというのに、相変わらず暑い日が何日も続いていた。

いつまでも続く夏休みのような日差しが鬱陶しい。

ふと、故郷の冷たく心地好い海風を思い出した。



東京に来たのは大学1年の時だった。

見るもの全てが初めてで、都会の放つ独特な空気に圧倒されたのを今でも覚えている。

まるで無機質なプラスチックのような街。

来る日も来る日も多くの人とすれ違うが、誰も私を知らない。

北国の田舎町で育った私はすぐにホームシックになってしまった。



しかし、人間とは慣れる生き物なのだろう。

今では私も、その無機質な街の一部になってしまった。



桜の開花とともに訪れる春

茹だるような暑さの夏。

色の無い秋。

雪の降らない冬。

それも今では当たり前の風景だ。



バスを降り、短い距離を歩く。

あと何回、この毎日を繰り返せばいいのだろう。

私にとっての未来は、もはや“残りの人生”でしかないのだ。






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