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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第11章 目眩がするほど


横たわる祖父の隣の部屋に布団を敷き、母と祖母を寝かせてきた。

これからやるべき事は葬儀屋との打ち合わせ。

お寺との段取り。

戒名。

遺影は早く決めなければならない。



明日に通夜、翌日に葬儀。

火葬場へ行き、続いて取越法要が行われる。

私がこの函館にいられるのはこの3日。

仕事は忌引きを取り、休む事が出来た。

私が祖父のために出来る事はもうあまり残されていない。



実家へ戻り、しんと静まりかえった家の中へと入る。

居間には脱ぎっぱなしのパジャマ。

隣の寝室の布団は乱れたままだ。

祖父の容態が急変したのは夜中だったと母は言っていた。

一昨日の夜から…母はここへ帰って来る暇は無かったという事だ。



奥の部屋へ行き、古いタンスの引き出しを開けた。

フィルムメーカーの名前が印字してある薄いフォトアルバムが数十冊。

どれも写真屋で現像した際にサービスで貰える物だ。

一冊につき24枚のスナップ写真が納められている。

この中から祖父の写っている写真を探さなければならない。






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