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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●






テーブルに着き、席次表をパラパラと眺めていた。

新郎新婦のプロフィールのページにあった同期の写真。

どこか旅行へ行った際に撮った物なのだろうか。

あまりにも幸せそうな笑顔の二人に、思わず私の頬も緩む。



披露宴は午後2時からだった。

神前式は親族のみで行われたようだ。

黒髪の同期には和装がとても良く似合うだろう。



その時だった。



「ねぇ、橘さん?」



名前を呼ばれて顔を上げると、一人の女性がこちらへと近寄って来た。

黒のセットアップに大ぶりのアクセサリー。

何となく見覚えはあるが、名前は思い出せない。



女性は私の隣の席へと座った。



「久しぶり。
何か感じ変わった?」

「あっ…そうかな。」

「うん。最初気付かなかったもん。」



女性はそう笑う。



私は「そうなんだ。」と相づちをうちながら、チラリと席次表に視線を落とす。

私の右隣…“佐々木静香”。

女性の名前を確認するも、大学時代の同期というだけで特に親しかったという記憶は無い。






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