• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「これから高杉が来るから。」

「え?」

「高杉もビーフシチュー大好きなの。」



クシャクシャの笑顔を見せながら佐久間さんはそう言った。

思わずコートを脱ぐ手が止まる。



休日にも関わらず、わざわざ会いに来るというのはどうなのだろう…。

いや、佐久間さんにとって高杉さんは仕事仲間であると同時に古くからの友人でもある。

本当に二人は嫉妬するほど仲が良い。

それはファンから“付き合っている”と言われるほどの仲だ。



「ワイン…開けますか?」

「そうだね。」

「ワイングラス、出しておきますね。」

「うん。ありがとう。」



高杉さんに来てほしくない…という訳ではないが、今日は佐久間さんと二人きりで過ごしたかった。

きっと高杉さんが来れば、佐久間さんはまた音楽の話に夢中になってしまうだろう。



…ほんの少しの疎外感。



まるで私の心を見透かしているかのように、ソファーで眠っていたコロがこちらへと近寄ってきた。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp