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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「出汁がでて美味しいんですよ。
それに…刺身はいつでも食べられるじゃないですか。」

「ねぇ、もしかして先生って北海道出身?」

「あ…はい。」

「やっぱり。
北海道の人は海産物、食べ慣れてるからさ。
アレンジして食べようとするんだよね。

初めてホタテフライ見た時、喧嘩になったもん。
刺身で食べたかったのにって。」



そう、すねた表情を浮かべる高杉さんが何だか可愛いく思えた。

高杉さんの言う通り、実家の母もよくホタテフライを作ってくれた。

生食用のホタテにわざわざ火を通すというのは、東京の人には理解し難いのかもしれない。



「北海道の人ってさ、赤飯は甘納豆なんでしょ?」

「それは地域差があります。」

「アメリカンドッグに砂糖つけたり。」

「道東の方はそうですね。」



なぜ高杉さんが北海道のグルメに詳しいのかは謎だが、昔ライブツアーででも行ったのだろうと思う。



「カレー美味しく作ってね。」

「分かってますよ。」



今日もここで食事をしていくつもりなのだろう。

キッチンに立つ私の横で、高杉さんは鼻歌を歌いながら缶ビールを開けた 。






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