第6章 後悔は先に立たないのにやっちまうことは多い(前編)
お、なんだもう終わったの?見事なハモりですね、仲のよろしいことで。
どうもお弁当ごちになりましたっ…タタタイタイ痛い痛いよ黒尾くん!これ以上わたしの頬っぺた伸びないからっ、伸びしろ皆無だから引っ張らないで!
「や、やっくふ!たひゅけひぇ!」
「ニャンニャン…」
黒尾こいつ手加減という言葉を知らないのか!仮にもか弱い女子こぉせぇの頬っぺたを遠慮なくぐいぐい引っ張るとは男の風上にもおけない奴だ、やっくん言ってやれ。
そんな期待を込めて見上げれば、威圧感たっぷりな笑顔を向けられた。
「ごめんなさいは?」
あ、ですよねー。
「…ごみぇんなひゃい」
誠に申し訳ありませんでした…!!!!
でもねでも、ちゃんと半分残しておいたんだよ?え、駄目ですかそうですか。うんわかってた。
その後、いくらあーんとねだっても口は空っぽのままでした。ごめんちゃい。