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【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】




たい焼きを頬張りながら自宅前へ戻り、
車に乗り込む。


「じゃあ次はお墓かな?」

「うん。よろしく!
でも、ご先祖様怒るかな~

可愛い恵麻ちゃんに
あんなことやこんなことしおって!
とか言ってさ!笑」

「大丈夫よ、みんなそんなことしてきたから
お墓守れてるんだから。笑」

「あっ、でも杉原家とは
血が繋がってないってことだよね?

恵麻の血の繋がったお父さんの方の
お墓も行きたいんだけど……覚えてる?」

「……ごめん、覚えてなくて。」

「そっか、ごめんね? 無理言って。
じゃあ、ナビお願いね。」

「うん。」



ひさくんの優しさはいつだって
私の心の奥を暖めてくれる…。



「へぇ………ここ?
なんか、お墓っていっても明るいんだね。

紅葉がキレイな山の中にあって
芝生が綺麗に整地されてて、海が見下ろせて。

オレも、こういうトコロで
お婆ちゃんになった恵麻と
2人で暮らせたらなー。」

「虫、たくさんでるよ。笑」

「ふふっ…。」


2人で並んで手を合わせて。
頭を上げようとしたそのとき………


私の首にプレートのついた
ネックレスがかけられて―――…。


「これ………、プレゼント。
ドッグタグって知ってる?」

「ううん、知らない。」

「2枚1組になってて、1枚を自分が持って、
もう1枚を戦友に渡すんだ。元々はね。

戦友に不幸があったとき、
渡された1枚を遺された家族に渡す為にね。」


プレートには彼の名前と私の名前。
それから付き合い始めた日付けと
明日の日付けが彫ってあった。


「もう1枚は勿論、オレが持ってる。」


そう言いながらカバーのついた
ドッグタグを見せる彼。


「勘違いしないでほしいんだけど…
こんなものでお前を縛るつもりじゃないんだ。
でも、受け取ってほしくて。

お前がどこかの空の下で
これを持っていてくれてる。
それだけでオレ、頑張れる気がして…。

勿論、邪魔になったら処分してもらって構わない。
構わないから今だけは、受け取ってほしくて。

これが、ホントに最後の
オレのワガママ。」

「……ありがとう。大切にするね。
一緒に、頑張ろ?
離れていても、心はいつもそばにいるから。」

「オレの心は恵麻だけのものだよ。
永遠に………。」








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